白山をめぐる羽衣伝説の一つであるが、緑の山にかこまれて、静かに眠る余呉の湖は、いかにもそういうメルヘンを誘うにふさわしい和やか…
湖水のほとりには、羽衣をかけたという柳の大木もあり、まことしやかな伝説も、こう言う所で聞くと少しも不自然にはひびかない。前方にそびえる山は賤ヶ岳で、古戦場が有名になりすぎて本来の使命が忘れられて居るが、元は湖北の、特に伊香の小江
の鎮目の神であった。
写真は、賤ヶ岳頂上より余呉湖を見下ろす。
防波堤の石垣なども非常に古いもので、入り江に小舟がもやっている風景も、近頃では中々見られぬ情趣がある。村の所々に、蜜柑が実っているのは湖北では珍しい眺めだが、湖北ばかりでなく、近江で蜜柑がなるのはここだけだそうである。
海津、大崎、大浦、と竹生島は次第に近づき、この辺りへ来ると、人影もまれで、湖北の中の湖北といった感じがする。特に大浦の入り江は、引き込まれそうに静かである。 ……
菅浦はその大浦と塩津の中間にある港で、岬の突端を葛籠尾崎という。 絵図で見るとおり、竹生島は目と鼻の間で、街道から遠くはずれる為、湖北の中でも全く人の行かない秘境である。
〒529-0425
滋賀県長浜市木之本町木之本1545
TEL.0749-82-2135
FAX.0749-82-3217
営業専用
TEL.0749-82-2880
FAX.0749-82-3217
北陸線木之本駅駅舎前